フラッシュ型教材活用セミナー in 沖縄

活用事例のご紹介

会場の「教育福祉会館」
会場の「教育福祉会館」

 『第40回 フラッシュ型教材活用セミナー』は、2013 年7月27日(土)、雲ひとつない青空のもと、沖縄県那覇市で行われました。会場は、「教育福祉会館」。本セミナーのフィナーレを飾るにふさわしく、小・中学校の先生を中心に、教育センターや教育委員会等の教育関係者、総勢135名が参加され、大盛況のうちに終了しました。

-「第 40回フラッシュ型教材活用セミナー in 那覇」ご登壇者-

堀田 龍也 先生(玉川大学 教職大学院)
高橋 純 先生(富山大学 人間発達科学部)
土井 国春 先生(徳島県東みよし町立足代小学校)
曾我 泉 先生(東京都練馬区立中村西小学校)
大城 智紀 先生(沖縄県恩納村立山田小学校)
表 克昌 先生(富山県氷見市立宮田小学校)   
笠原 晶子 先生(群馬県前橋市教育委員会)

本セミナーの『趣旨説明』

堀田龍也先生による『趣旨説明』堀田龍也先生による『趣旨説明』
堀田龍也先生による『趣旨説明』

 冒頭、堀田先生は「まずはじめに、フラッシュ型教材とは、どういうものかを理解してもらいましょう」と、帯分数を仮分数に直して答える算数の教材と、地図記号を見て何の地図記号かを答える社会科の教材を実践。「フラッシュ型教材は、フラッシュ・カードをパワーポイントに置き換えて、デジタル教材にしただけのものです。他には、九九や都道府県の問題など、基本的には、1問1答で、習熟しているものをさらに確実に定着させるための教材です。教材は単純だけど意外と奥が深いですよ」とのお話に、児童生徒役としてフラッシュ型教材を体験したばかりの参加者からは、大きくうなずく姿が数多く見られました。

 その後、本セミナーの流れとして、フラッシュ型教材を活用した模擬授業やフラッシュ型教材の作成体験について説明し、「今日のセミナーで、フラッシュ型教材についての理解を深めていただき、ぜひ活用していただきたい」と話され、趣旨説明を終えました。

『模擬授業 5 連発』

 日常的に教室でフラッシュ型教材を活用している小学校の先生方による、5つの模擬授業が披露されました。

 教材は、いずれも自作されたもの。参加者の先生方は、いつもと逆の立場の児童生徒役となり、子どもたちの気持ちを実感できる貴重な体験コーナーでもあります。

曾我泉先生による「理科」と「算数」の模擬授業曾我泉先生による「理科」と「算数」の模擬授業
曾我泉先生による「理科」と「算数」の模擬授業

 曾我先生は「理科」と「算数」の模擬授業を披露。
「理科」の模擬授業のテーマは、第6学年「体のつくりとはたらき」。内臓の名前とはたらきを理解させることがねらい。まずは「内臓の名前」について、胃・小腸・大腸・肺・心臓と順次提示される絵を見て、体のどこにあるか、両手で押さえながら名前を答えます。次に、「内臓の名前とはたらき」を、「胃:消化」…と、セットで覚えます。最後は、全員立ち上がって、提示された絵を見て、その部分を手で押さえながら名前とはたらきを答えます。繰り返しの妙でしょうか、動作と声も次第に一致して、とても動きの伴った模擬授業になりました。

 「算数」の模擬授業は、第4学年「分数の大きさ比べ」。「2/5・4/5」といった同分母分数から、「2/3・2/6」の同分子分数、さらに帯分数や仮分数も織り交ぜながら、左右の分数の大きい方を答えていきます。はじめは全員で声を出して答え、次に、大きい方の分数が右なら、答えとなる分数を言いながら右手を挙げます。今度は、列ごとに手を挙げながら答えます。最後はランダムの提示に全員でチャレンジ。数多く繰り返すことで、挙手のタイミングも、答える声も見事に揃ってきました!

土井井国春先生による「算数」の模擬授業
土井国春先生による「算数」の模擬授業

 土井先生の「算数」の模擬授業は、第2学年「何時何分でしょう」がテーマ。「提示された時刻を答える」「10分後の時刻を答える」「10分前の時刻を答える」について、それぞれ提示された時計を見ながらテンポよく答えていきます。「3時55分の10分後」や「3時5分の10分前」といった「時」も「分」も変わる問題では、児童生徒役の先生方にも一瞬の戸惑いが見られ、あちらこちらにどよめきが聞かれました。でも、時刻の読み方、楽しみながら学べたようです。

大城智紀先生による「算数」の模擬授業
大城智紀先生による「算数」の模擬授業

 「はいさ~い!」と元気よく登場した大城先生。「算数」の模擬授業、第4学年「垂直」がテーマです。まず、垂直の定義「2本の直線が直角に交わるとき、この2本の直線は、垂直である、といいます」を全員で何度も読みながら覚えていきます。その後、提示された2本の直線が垂直であるかないかを、「まる」「ばつ」と声に出し、○×の動作を加えて答えます。マス目のあるものから、最後はマス目なしに発展。テンポよく、とてもリズミカルな模擬授業になりました。

表克昌先生による「国語」の模擬授業

 表先生による「国語」の模擬授業は「早口言葉」。まず、レベル1「生麦、生米、生卵」を、大きな声で、さらに早く読む、連続して読む、とリズムよく音読。レベル2は「あぶりカルビ」と、1回、2回、3回連続で挑戦。レベル3は「マグマ大使のママ マママグマ大使」。3回繰り返したあと、「マグマ大使リレー」、列ごとの対抗戦です。一番後ろから順に、一番前の人が言い終えたらおしまい。早いチームの勝ちです。大盛り上がりのまま、最後のレベル4「かえるぴょこぴょこ 三(み)ぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこ 六(む)ぴょこぴょこ」にチャレンジ。笑顔が絶えず、脳の活性化も言うまでもありません!

ワークショップ『フラッシュ型教材作成体験』

笠原晶子先生による『フラッシュ型教材作成体験』笠原晶子先生による『フラッシュ型教材作成体験』
笠原晶子先生による『フラッシュ型教材作成体験』笠原晶子先生による『フラッシュ型教材作成体験』
笠原晶子先生による『フラッシュ型教材作成体験』

 5つの模擬授業を通して、いろいろな教科のフラッシュ型教材を体験したところで、今度は、参加者が実際にフラッシュ型教材を作成する「ワークショップ」です。笠原先生の指示にしたがって進められました。

 若い先生もベテランの先生も、小中学校の先生も教育委員会の先生も一緒になって、今回は6人一組で班を作り、互いに知恵を出し合い、協力しながら、 班で自慢のフラッシュ型教材を作り上げていきます。
ここでは、パソコン上のパワーポイントではなく、紙に書いて作成します。パソコンの操作に不慣れな先生もスムーズに教材制作に集中できます。肝心の教材の内容については、班でのやりとりや、他の班の教材を知ることによって、多くの発見やアイディアが得られる点も、こ のワークショップの大きな特長です。

 最後に、班ごとに選ばれた“営業係長”が、班で自慢のフラッシュ型教材を持って、他の班に必死に売り込みます。あちらこちらで笑い声や拍手が起こるなど、大盛り上がりのうちに終了しました。

『フラッシュ型教材作成体験』で会場は大盛り上がり

解説『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

高橋純先生による解説 『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』
高橋純先生による
解説 『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

 フラッシュ型教材の模擬授業をご覧いただき、フラッシュ型教材を実際に作成体験したところで、高橋先生による『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』に続きます。

 ここでは、「問題数は10問程度」「瞬時に判別して答えられる学習内容」「答えが1つになるような発問・指示」といった基本となる作成のコツが示され、入手においては、フラッシュ型教材の専用ダウンロードサイト『eTeachers(イーティーチャーズ)』(http://eteachers.jp/)が紹介されました。
*『eTeachers』の会員は、2万1千名を数え、1万3千 を超えるフラッシュ型教材が収載されています。登録は無料。必要なフラッシュ型教材をダウンロードしてご利用ください。

市販のフラッシュ型教材による『じっくり模擬授業 3 実践』

 セミナーの後半は、市販されているフラッシュ型教材を活用した、3つの模擬授業で再開されました。

大城智紀先生による 『フラッシュ基礎・基本5年生(社会科)』の模擬授業
大城智紀先生による
『フラッシュ基礎・基本5年生(社会科)』の模擬授業

 「はいさ~い!」と再登場された大城先生。『フラッシュ基礎・基本5年生』を使用した「社会科」の模擬授業「世界の主な国の位置と名称&国旗」です。世界地図を示し、赤く塗られた国の名称を答えるフラッシュでスタート。「アメリカ合衆国・中華人民共和国・ロシア連邦・イギリス・ブラジル・オーストラリア・フランス・ドイツ・大韓民国・日本」の10か国を全員で答えながら何度も繰り返し、位置と名称を徹底学習。その後、国旗と国名を関連付けて覚えていきました。最後は、「国旗カルタ取りゲーム」で総まとめ。ここでも大いに盛り上がりました!

土井国春先生による 『フラッシュ くりかえし漢字ドリル』の模擬授業
土井国春先生による
『フラッシュ くりかえし漢字ドリル』の模擬授業

 土井先生は『フラッシュ くりかえし漢字ドリル(光村図書版)』を利用した「4年生:ごんぎつね」の模擬授業。新出漢字を答えつきのフラッシュで「変化、散らす、…」と、先生の後に続いて読んだ後、答えなしフラッシュで参加者だけで読んでいきます。参加者の声が次第にそろってきました。今度は、新出漢字を含んだ文を読みます。ランダム機能も用いて全員が読めるようになったところで、まとめとして「新出漢字の書き取り」を紙のドリルで確認します。語句はリズムよく、文はテンポよく読むことで、新出漢字が自ずと脳裏に焼き付けられていくようです。

表克昌先生による『フラッシュ英語』の 模擬授業
表克昌先生による『フラッシュ英語』の
模擬授業

“Hello!”と、表先生が登場。『フラッシュ英単語(名詞編)』の「職業」を使った模擬授業です。
Police officer、scientist、singer、teacher、tennis player、writerと、教材に収録されているネイティブの音声に続いて発音練習をした後、音声を聞いてカードを取る「カルタゲーム」を展開。盛り上がったまま、今度は、「ジェスチャーゲーム」に突入。カードをめくり、その職業のジェスチャーをするゲームです。最後は、提示された写真を見ながら、どんな職業についているかを学んだばかりの英単語で答える「将来の夢クイズ」。夏川りみ⇒singerという具合い。最後は、大ヒット曲『涙そうそう』を英語で合唱して締めくくり、大喝采! まさに、40回記念にふさわしい、大盛り上がりの模擬授業になりました!

解説『フラッシュ型教材 活用のポイント』

高橋純先生による解説 『フラッシュ型教材の活用のポイント』
高橋純先生による
解説 『フラッシュ型教材の活用のポイント』

 ここでは、フラッシュ型教材を活用する際のポイントについて、高橋先生にお話いただきました。

 「フラッシュ型教材は、短い時間で、テンポよく繰り返して、ほめながら使うことによって、子どもに自信がついて基礎学力が向上するという特長があります」と話され、その特長を生かすには、「先ほど紹介したeTeachersから九九や地図記号、単位換算といった定番教材を選んで活用すること。または、定番教材がまとめられた『フラッシュ基礎・基本』『フラッシュ英単語/英語表現』『フラッシュ漢検』、教科書に対応した『フラッシュくりかえし漢字ドリル』等の市販の教材を使うのが効率的です」と解説されました。

 さらに、効果をより高めるためには、「授業の始めの復習や休み時間の終わりかけなどの数分のすきま時間で日常的に活用していくのがポイントです」との活用のコツも添えていただきました。

総括講演『フラッシュ型教材を活用した現実的な ICT 活用』

 セミナーのまとめは、堀田先生による総括講演です。

 「薬にはそれぞれに効能・処方があるように、教材も同じです。フラッシュ型教材は、知識・技能の習得に効きます。楽しく、繰り返して学習することで、基礎・基本の知識が確実に定着する効果があります」とのお話に、フラッシュ型教材を直に体験したばかりの参加者からは、納得、とばかりに、大きなうなずきが見られました。

 そして「フラッシュ型教材を、自分たちの身近なところから自作し、共有し、eTeachersからダウンロードするなどして、最終的には、日常ICTを日常的に活用しながら、子どもたちにしっかりとした力をつけてあげてほしいと願っています。今日、このセミナーを通して、皆さんにその趣旨と具体的な方法が伝わったらいいな、と思っています」と締めくくられました。

堀田龍也先生による『総括講演』堀田龍也先生による『総括講演』
堀田龍也先生による『総括講演』

 終了後、出口では、「とても楽しかった」「参加してよかった」の声を多く耳にすることができました。

 135名、満席での最終回のセミナーは、大盛況のうちに終了しました。

参加者の感想(アンケートより抜粋)

・こんなに内容が詰まっていて、テンポよくて充実したセミナーは初めてです。すごく勉強になりました。
・セミナーのデザインが洗練されていて、校内研修の参考になりました。
・フラッシュ型教材の使い方、コツが学べてとても有意義でした。
・模擬授業を見ることができたので、具体的なイメージがつかめました。自分で簡単に教材が作れるので、子どもたちの基礎・基本を定着させていきたいです。
・実際にフラッシュ型教材の作成を体験するなど、体験型の研修会でとてもよかったです
・実践と講話が交互に入っていたので集中できました。初めて参加しましたが、これ以降の開催はないということでもったいないと思いました。
・色々な教材作成、見せ方、答えさせ方等、わずかな工夫で多種多様に活用できると勉強になりました。
・まさしく明日から使える内容でした。2学期の教材作りの参考にしたいと思います。
・必ずしもICTが得意でなくても取りかかれそうな内容ばかりで役に立てていけそうです。
・40回にわたるセミナー大変お疲れ様でした。みなさまの理念は、日本の授業改善に確実に寄与したと確信しています。