フラッシュ型教材活用セミナー in 松山

活用事例のご紹介

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
会場の「愛媛県生活文化センター」

 『第38回 フラッシュ型教材活用セミナー』は、2013 年5月25日(土)、快晴のセミナー日和に恵まれ、愛媛県松山市で行われました。四国での開催は、4年前の徳島県三好市に次いで2度目。会場は、おなじみの道後温泉に程近い「愛媛県生活文化センター・第一研修室」。小・中学校の先生を中心に、教育センターや教育委員会等の教育関係者、総勢56名が参加され、盛況のうちに終了しました。

-「第 37 回フラッシュ型教材活用セミナー in 松山」ご登壇者-

堀田 龍也 先生(玉川大学 教職大学院)
高橋 純 先生(富山大学 人間発達科学部)
土井 国春 先生(徳島県東みよし町立足代小学校)
堤 麻理子 先生(岡山県総合教育センター) 
金 隆子 先生(山形県米沢市立第二中学校)
石井 一二三 先生(青森県八戸市立是川小学校)   
片山 淳一 先生(岡山県総合教育センター)

本セミナーの『趣旨説明』

 冒頭、堀田先生は「まずフラッシュ型教材のイメージをつかんでもらいましょう」と、帯分数を仮分数に直して答える算数の教材と、地図記号を見て場所の名前を答える社会科の教材を使って導入。「フラッシュ型教材は、このように何となくわかっているはずのものを、確実に定着させるための教材です。教材は単純だけど意外と奥が深いですよ」との説明に、児童生徒役として体験したばかりの参加者からは、大きなうなずきが見られました。

 さらに、「そもそもフラッシュ型教材は、有効性が知られているフラッシュ・カードをパワーポイントのスライドにしただけのものですが、子どもたちは張り切って答えますし、口元を見ているとどの子がおぼろげかもわかります。デジタル教材は、誰かが作ればみんなで使えます。フラッシュ型教材は、ICT活用の入口として注目されています」と、フラッシュ型教材活用セミナーの実施の理由を話されました。

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堀田龍也先生による『趣旨説明』

『模擬授業 5 連発』

 日ごろから教室でフラッシュ型教材を活用している先生方による、5つの模擬授業が披露されました。
教材は、いずれも自作。参加者の先生方は、児童生徒役。いつもと逆の立場で子どもたちの気持ちを実感できる貴重なコーナーです。

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堤麻理子先生による「理科」と「家庭科」の模擬授業

 堤先生は「理科」と「家庭科」の模擬授業を実践。
 「理科」の模擬授業のテーマは「(気温・温度の変化を表す)折れ線グラフ」。「だんだん上がる」「だんだん下がる」「急に上がる」「急に下がる」「変化なし」の5種類の折れ線グラフの傾きとその言い方を学びます。まず、先生の後について言い、徐々にグラフだけを見て言い方を答えます。最後は、「だんだん上がってから、だんだん下がる」といった応用問題も登場。何度か繰り返すことによって自然と口になじんでくるようです。とてもほんわかとした模擬授業になりました。

 「家庭科」の模擬授業のテーマは「いちょう切りの手順を覚えよう」。①まな板の正面に立つ ②足を肩幅に開く ③足を一歩引く ④えの付け根を持つ ⑤ドラえもんの手にする ⑥縦半分に切る ⑦寝かせる ⑧縦半分に切る ⑨向きを変えて切る ⑩いちょう切り完成!…この手順を、先生の後、みんなで復唱し、最後は起立して、復唱しながら動作をつけて確認していきました。これで「いちょう切りは完璧」ですね。

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土井国春先生による「算数」の模擬授業

 土井先生の「算数」の模擬授業は「何時何分でしょう」がテーマ。「提示された時刻を答える」「10分後の時刻を答える」「10分前の時刻を答える」について、それぞれ提示された時計を見ながらテンポよく答えていきます。「3時55分の10分後」や「3時5分の10分前」といった「時」も「分」も変わる問題では、児童生徒役の先生方にも一瞬の戸惑いが見られ、あちらこちらに笑い声が聞かれました。時刻の読み方も楽しみながら学べること、請け合いです。

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金隆子先生による「国語」の模擬授業

 金先生の「国語」の模擬授業のテーマは「3文字の熟語」。対象は中学1年。はじめに、先生の後について熟語を読みます。「関心・公式…」「無関心・非公式…」、続いて参加者だけで読んでいきます。ここで、下の語を否定する「否定の接頭語」を確認。今度は、読んで覚えます。「不健康、健康ではない」「未完成、まだ完成していない」…先生の後、みんなで読み、声を出して脳裏に焼き付けます。わずか3分、何度も繰り返していくうちに、「否定の接頭語」学習の完成です。

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石井一二三先生による「理科」の模擬授業

 石井先生による「理科」の模擬授業は「植物の名前と種の名前」。ヒマワリ、ホウセンカ、アサガオ、コスモスを題材に、植物の名前と種の名前について、イラストと併せて学習します。はじめは「植物の名前」を大きな声で読んでいきます。次に「種の名前」。今度は「植物+種」を結び付けたイラストで学びます。最後は○×ゲーム。「植物+種」の組み合わせが正しいものは○、間違っているものは×と、動作をつけながら答えます。時折、答えと動作が一致していない参加者の姿もあって、笑いの渦に…。実に楽しく学べました。

ワークショップ『フラッシュ型教材作成体験』

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片山淳一先生による『フラッシュ型教材作成体験』

 模擬授業を通して、いろいろなフラッシュ型教材を体験したところで、今度は、参加者が実際にフラッシュ型教材の作成に取り組む「ワークショップ」です。片山先生の指示に従って、進められました。若い先生もベテランの先生も、小学校の先生も中学校の先生も一緒になって、4人一組で班を作り、協力しながら、 班で自慢のフラッシュ型教材を作り上げていきます。

 ここでは、パソコン上のパワーポイントではなく、紙に書いて作成します。パソコンの操作に不慣れな先生もスムーズに教材制作に打ち込めます。また、教材の内容については、班でのやりとりや、他の班の教材を見ることによって、多くの発見、アイディアが得られる点もこ のワークショップの特長です。

 とくに、班ごとに選ばれた“営業係長”が、自慢のフラッシュ型教材を他の班に必死に売り込む姿は圧巻。あちらこちらで大きな笑い声や拍手が起こるなど、大盛り上がりのうちに終了しました。

解説『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
高橋純先生による解説
『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

 フラッシュ型教材に関する5つの模擬授業を体験し、フラッシュ型教材を実際に作成体験したところで、高橋先生による『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』に続きます。

 作成にあたっては、「問題数は10問程度」「瞬時に判別して答えられる内容」「答えが1つになるような発問・指示」といった基本となる教材作成のコツが示され、入手においては、フラッシュ型教材の専用ダウンロードサイト『eTeachers(イーティーチャーズ)』(http://eteachers.jp/)が紹介されました。

 現在『eTeachers』には、13,000 を超えるフラッシュ型教材が収載されています。登録は無料です。必要なフラッシュ型教材をダウンロードしてご利用ください。

市販のフラッシュ型教材による『じっくり模擬授業 3 実践』

 セミナーの後半は、市販されているフラッシュ型教材を活用した、3つの模擬授業で再開されました。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
土井国春先生による
『フラッシュ基礎・基本 (社会科)』の模擬授業

 土井先生は『フラッシュ基礎・基本4年生』を使用した「社会科」の模擬授業「都道府県の位置と名称」。「関東地方」1都6県について、参加者全員で答えながら、何度も繰り返し、位置と名称、さらには県庁所在地も同時に学習していきました。出題の順番がばらばらになるランダム機能も利用しながら、ゲーム感覚で楽しく、効率よく学べたようです。

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金隆子先生による『フラッシュ漢検』の模擬授業

 金先生は『フラッシュ漢検4級』を利用した「四字熟語・送りがな」の模擬授業。「四字熟語」では、「起承転結、理路整然、…」を題材に、先生の後に続いて読む、全員で読む、四字熟語の入った文を読む、と「読み」を繰り返し、まとめは、ペアで「カルタとり」。四字熟語の上2文字を先生が読み、下2文字を机上の紙カルタからゲットするもの。必死の形相で対戦する姿が印象的でした。「送りがな」は、「群がる、設ける、…」と、先生の後に続いて読み、単語の入った文を読んでいきます。送りがなを覚えさせる工夫として、「群(むら)・パチ・がる」と間に手拍子を入れたアクティビティ には、 参加者も「なるほど!」の表情を浮かべながら、体で覚えていきました。

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石井一二三先生による『フラッシュ英単語(名詞編)』の模擬授業

 “Hello!”と、‘キャサリン’石井先生が登場。『フラッシュ英単語(名詞編)』の「体の部位」を使った模擬授業です。arm、ear、eye、eyebrow、face、finger、footと教材に収録されているネイティブの音声に続いて発音練習をした後、今度は、その単語の部位を指や手で押さえながらの発音練習。この後、ペアになって、一人は画面に背を向けて、発音された体の部分を指や手で押さえ、もう一人はチェックマンと、いわば確認テストを実施。

 最後は、「バルーンラリーゲーム」。4人一組で、風船が落ちてくるまでに学習した単語を言い、パスされた人はその部位で風船をパスするもの。Eyeやeyebrowでのパスは、想像しただけでも難しいですよね。とにかく、あちこちで笑い声と悲鳴が…。大盛り上がりの模擬授業になりました!

解説『フラッシュ型教材 活用のポイント』

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
高橋純先生による解説
『フラッシュ型教材の活用のポイント』

 ここでは、フラッシュ型教材を活用する際のポイントについて、高橋先生にお話いただきました。

 「フラッシュ型教材は、短い時間で、テンポよく繰り返して、ほめながら使うことによって、子どもに自信がついて基礎的な学力が身につくという大きな特長があります」と話され、その効果を得るためには、「先ほど紹介したeTeachersから九九やローマ字、単位換算といった定番の教材を選んで活用すること。そして、定番の教材がまとめられた『フラッシュ基礎・基本』『フラッシュ英単語/英語表現』『フラッシュ食育』、教科書に対応した『フラッシュくりかえし漢字ドリル』等の市販の教材を使うのが効率的」と解説されました。

 さらに、効果を高めるためには、「授業の始めの復習や休み時間の終わりかけなどの数分のすきま時間で日常的に活用していくことが大事」とのアドバイスも添えていただきました。

総括講演『フラッシュ型教材を活用した現実的な ICT 活用』

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堀田龍也先生による『総括講演』

 セミナーのまとめは、堀田先生による総括講演。

  「薬にはそれぞれに効能があります。教材も同じです。フラッシュ型教材は、知識・技能の確実な定着の部分に大きな効果があります」のひと言に、フラッシュ型教材を直に体験したばかりの参加者の大きなうなずきが見られました。
そして「フラッシュ型教材は、誰でも作れて、誰でも使えて、みんなで共有もできる教材です。私たちは、このフラッシュ型教材を広めて、子どもたちにしっかりと力をつけさせたいと考えていますし、子どもたちに力をつけるための教育をしっかりと行おうとしている先生方にフラッシュ型教材をぜひ使っていただきたいと願っています」とまとめられました。

 

 楽しそうに笑顔で会場を後にする多くの参加者の姿が印象的でした。4年ぶりの四国でのセミナーは大盛況のうちに終了しました。

道後温泉参加者の感想(アンケートより抜粋)

・リズムとテンポの素晴らしいセミナーでした。ぜひ、研修に使いたいです。
・短い時間で区切られたセミナーなので退屈せず参加できました。フラッシュ型教材活用のポイントがよりはっきりして良かったです。
・大変勉強になりました。苦手な分野ですが、活用していけるようになりたいと思います。
・コンセプトにとても共感できました。
・フラッシュ型教材の具体的な活用イメージが湧きました。
・新しいアイディアが湧きました。たくさんの人とワークショップができたのでよかったです。
・見て感じたことの確認ができ、今後の見通し、留意点が明らかになりました。
・基本理念に大賛成です。
・現実的という点で、とても納得のいく内容でした。
・懐かしく堀田先生のお話を聞きました。またやる気が高まりました。