フラッシュ型教材活用セミナー in 佐賀

活用事例のご紹介

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
会場の「佐賀市立図書館」

 2012年度の最終回となる『第37回フラッシュ型教材活用セミナー』は、2013 年1月26日(土)、時折小雪のちらつく、九州・佐賀県佐賀市で行われました。会場は、JR佐賀駅にほど近い「佐賀市立図書館・多目的ホール」。小・中学校の先生を中心に、教育センター等の教育関係者、総勢45名が参加され、大盛況のうちに終了しました。

-「第 37 回フラッシュ型教材活用セミナー in 佐賀」ご登壇者-

堀田 龍也 先生(玉川大学 教職大学院)
高橋 純 先生 (富山大学 人間発達科学部)
笠原 晶子 先生(群馬県前橋市立荒牧小学校)
渡邉 光浩 先生(宮崎県三股町立三股西小学校) 
神田 京子 先生(富山県高岡市立古府小学校)
土井 国春 先生(徳島県東みよし町立足代小学校)   
片山 淳一 先生(岡山県総合教育センター)

本セミナーの『趣旨説明』

 冒頭、堀田先生は、「このセミナーでは、まずフラッシュ型教材のイメージをつかんでいただくことが最初の目標です」と話され、さっそく、どのような教材かを実感いただこうと、「帯分数を仮分数に直して答える教材」と「地図記号の教材」を体験いただきました。そして、「1回でわからせようとする必要はありません。何回か繰り返すと全員ができるようになります。時々繰り返して、忘れさせないことが大事です」とのお話に、児童生徒役としてフラッシュ型教材を体験したばかりの参加者の皆さんの大きなうなずきが見られました。

 さらに、「フラッシュ型教材は、フラッシュ・カードをパワーポイントでスライドにしたもので、いろいろな効果があります。ある先生が作った教材を共有できることや、何より子どもたちが覚えますし、盛り上がります。とくに勉強があまり得意でない子が、喜んで覚えることによって、やる気や参加意識も生まれます。教材は単純だけど意外と奥が深いですよ」との締めくくりに、いよいよ始まる‘フラッシュ型教材の実践’が楽しみ!といった表情に変わってきました。

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堀田龍也先生による『趣旨説明』

『模擬授業 5 連発』

 日ごろから教室でフラッシュ型教材を活用している4人の先生方による、5つの模擬授業が披露されました。

 教材は、いずれも自作。児童生徒役の参加者の先生方は、いつもと逆の立場で子どもたちの気持ちを実感できる貴重なコーナーです。

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神田京子先生による「音楽」と「社会」の模擬授業

 神田先生は「音楽」と「社会」の模擬授業を実践。
 「音楽」の模擬授業では、スライドを見て、音符に合わせて「タン・タタ・ターアー・(ウン)」と4種に分けて手をたたきます。はじめは、それぞれの音の練習をした後、最後には、楽曲『とんび』が完成。音符を見極めて手をたたくという、体を動かすのが大好きな子どもの特徴を生かした、とても楽しい模擬授業になりました。

 「社会」の模擬授業のテーマは「日本の周りの国を覚えよう」。国旗を見て国名を答える、地図に置かれた国旗に気をつけて国名を答える、地図を見て国名を答える、と繰り返して声を出して答えていきます。繰り返すうちに声も揃い、あっという間に、日本、ロシア連邦、モンゴル、中華人民共和国、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、の6カ国の国名と地図上の位置がしっかり覚えられたようです。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
土井国春先生による「算数」の模擬授業

 土井先生の「算数」の模擬授業は、「何時何分でしょう」がテーマ。「提示された時刻を答える」⇒「10分後の時刻を答える」⇒「10分前の時刻を答える」と難易度を上げていきました。児童生徒役の参加者の皆さんも即答に苦しむ場面が見られましたが、やはり、繰り返すことで習熟していくことを実感されたようです。

 

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
渡邉光浩先生による「社会」の模擬授業

 渡邉先生の「社会」の模擬授業のテーマは、「市の名前」。
佐賀県内の10市(鳥栖・神埼・佐賀・唐津・伊万里・小城・多久・武雄・嬉野・鹿島)の名前と、地図上の位置を学びます。
まず地図上に書かれている市の名前を先生のあとに読み、もう一度繰り返したあとに、今度は自分たちだけで読みます。さらに、色の塗ってあるエリアの市を答える、と徹底した繰り返し学習によって、その名前と地図上の位置も自然に身についたようです。
わずか3分の模擬授業でしたが、参加された先生方も、繰り返しの重要性が伝わったのではないでしょうか。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
笠原晶子先生による「算数」の模擬授業

 笠原先生による「算数」の模擬授業は「大きな数」。
 まずはじめに、2年生時の「3桁の数の読み」を復習。続いて、3年生の「位取り表に書かれた大きな数」を声を出しながら読んでいきます。最後は、位取り表がなくても大きな数が読めるように練習していきます。
 やはり、繰り返していくうちに、自然と声も大きくなって、素早く読めるようになりました!参加された児童生徒役の先生方にとっては、まさに貴重な体験をされたのではないでしょうか。

ワークショップ『フラッシュ型教材作成体験』

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片山淳一先生による『フラッシュ型教材作成体験』

 参加者が実際にフラッシュ型教材作りに取り組む「ワークショップ」です。進行は、片山先生。若い先生もベテランの先生も、小学校の先生も中学校の先生もみんな一緒になって、グループで協力して、自慢のフラッシュ型教材を作り上げていきます。

 パソコン上のパワーポイントではなく、紙に書いて作成することで、日ごろパソコンの操作に抵抗感がある先生方もスムーズに教材制作に入っていけます。また、自分だけでは思いつかなかったようなアイディアなど、グループでの作成や、グループ間で教材を披露し合うことで多くの発見が得られる点もこのワークショップの醍醐味です。

 とくに、グループの教材営業係長が、自慢のフラッシュ型教材を他のグループに売り込む姿に、あちらこちらで笑いや拍手が起こるなど、大盛り上がり!和気あいあいのうちに進められました。

解説『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
高橋純先生による解説
『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』

 フラッシュ型教材を実際に作成し、フラッシュ型教材とは、どのような教材かを実感いただいたところで、高橋先生による『フラッシュ型教材の作成・入手のコツ』に続きます。

 作成にあたっては、「問題数は10問程度」「瞬時に答えられる内容」「発問・指示は、答えが1つになるように」といった基本的なポイントが示され、入手においては、フラッシュ型教材の専用ダウンロードサイト『eTeachers(http://eteachers.jp/)』が紹介されました。

 現在『eTeachers』には、13,000 を超えるフラッシュ型教材が収録されています。登録は無料です。必要な教材をダウンロードしてご利用ください。

市販のフラッシュ型教材による『じっくり模擬授業 3 実践』

 後半は、市販されているフラッシュ型教材を活用した、3つの模擬授業で再開されました。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
渡邉光浩先生による
『フラッシュ基礎・基本(理科)』の模擬授業

 渡邉先生の模擬授業は、4年生理科「電気のはたらき」。

 はじめに『フラッシュ基礎・基本』3 年生を使って、実験器具の名前と、提示される回路は豆電球がつくか、つかないか、という既習事項を復習しました。そのあと、4 年生の学習に入り、実験後に、乾電池を2 個使った回路(直列つなぎ・へい列つなぎ)について、『フラッシュ基礎・基本』4 年生で、一部が隠されたそれぞれの定義を読んで覚えます。さらに回路の図を見て、どちらのつなぎ方なのかを答える問題を提示し、ワンテンポ考える間をとって、答えてもらっていました。

 複雑な回路の図も、予め定義を理解し、ちょっと間をとることでによって、容易に区別できたようです。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
土井国春先生による
『フラッシュくりかえし漢字ドリル』の模擬授業

 土井先生は『フラッシュくりかえし漢字ドリル(東京書籍版)』を利用した模擬授業。

 4年生の『ごんぎつね』と『連詩にちょうせんしよう』に出てくる新出漢字を、語句(完成、参加など)と文(連詩が完成する、会に参加する など)の形で、先生のあとに読み、さらに参加者だけで読むなど「読み」を計4回繰り返したあと、「書き取り」で漢字がしっかり身についたかを、配布された用紙に書き込み、最後に答え合わせをして確かめていきました。

* 『フラッシュくりかえし漢字ドリル(東京書籍版)』は、(株)教育同人社との共同制作による製品です。

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
笠原晶子先生による
『フラッシュ英語』の模擬授業

 “Hello, everyone!”と言いながら笠原先生が登場。『フラッシュ英語』を使った模擬授業です。テーマは「誕生日はいつ?」。

 January、February、March…と教材に収録されている12月のネイティブの音声に続いて、1から31の序数の発音練習をしたあと、誕生日の聞き方“When is your birthday?”と答え方“It’s ~.”を練習。

 最後に、相手に誕生日を聞いて、持っているカードにその月があれば渡し、早く3枚なくなった人がwinnerという「バースデーカードを届けるゲーム」が、会場総立ちの状態で行われ、大盛り上がり!

 とてもにぎやかな、楽しい授業となりました。

解説『フラッシュ型教材 活用のポイント』

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
高橋純先生による解説
『フラッシュ型教材の活用のポイント』

 ここでは、フラッシュ型教材を活用する際のポイントについて、高橋先生に解説いただきました。

 「フラッシュ型教材には、短い集中時間で基礎学力が向上するという大きな特長があります。また、ほめて使うことによって子どもに自信がつく、これが一番の効果だとおっしゃる先生方もいらっしゃいます」と話され、初めての先生には、「さきほどのeTeachersから九九や日本地図、公式といった定番の教材を選んで活用すること。そして、定番の教材がまとめられた『フラッシュ基礎・基本』『フラッシュ英単語/英語表現』『フラッシュ食育』『フラッシュ漢検』、教科書に対応した『フラッシュくりかえし漢字ドリル』等の市販の教材を使うのが効率的」と解説されました。

 さらに、効果を高めるためには、「授業の始めの復習や休み時間の終わりかけなどの数分のすきま時間で日常的に活用していくことが大事」とのアドバイスも添えていただきました。

総括講演『フラッシュ型教材を活用した現実的な ICT 活用』

フラッシュ型教材活用セミナーin松山
堀田龍也先生による『総括講演』

 セミナーの締めくくりは、堀田先生による総括講演。

 冒頭、「薬にはそれぞれにはっきりとした効能があるように、教材も同じです。フラッシュ型教材は、知識・技能の確実な定着にしか効きません」のひと言に、フラッシュ型教材を体験したばかりの参加者からは、納得の、大きなうなずきが見られました。

 そして「フラッシュ型教材は、シンプルです。教材を作るにも時間をかけない、簡単、だけど、使い方で先生の日ごろの腕が使える教材です。それに、ICTをなぜ使うのかと言うと、子どもに力をつけたいからです。基礎基本の知識を身につけさせましょうよ。子どもたちに力をつけるための教育をしっかりと行おうとしている先生にはぜひ、フラッシュ型教材を使っていただきたいと願っています」とまとめられました。 

 

笑顔で「ありがとうございました!」と会場をあとにする参加者が多く見られたことから、満足感うかがえ、こちらも自然に笑顔に…。一昨年の長崎県時津町以来の九州でのセミナーは大盛況のうちに終了しました。

 

参加者の感想(アンケートより抜粋)

・すごい内容でした。学校で校内研修をやりたいと思います。
・ 大変勉強になりました。さっそく、子どもたちのために、活用していきます。
・ 実践形式で体験できたので、とてもわかりやすく、やる気になりました。
・ 基礎・基本の定着のためにも、フラッシュ型教材は有効であることがわかりました。実際に活用してみます。
・ 授業とフラッシュ型教材の関連がわかる内容だったので、使い方が一層詳しくわかりました。
・ 機械が苦手な私ですが、これなら月曜日からできそうです。本当にありがとうございました。